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食べシネ散歩~富士と橋の上と編~

パトリス・ルコント監督作品「橋の上の娘」を観ました。
セーヌ川の橋の上でアデル(ヴァネッサ・パラディ)が出会ったのは、
中年のナイフ投げの曲芸師ガボール(ダニエル・オートゥイユ)。
生きることに意味を見つけられなかった二人は、モナコ、イタリア、トルコと旅をしながら、
互いを必要としていく。それは・・・・・・。

橋の上の娘


全編モノクロのフランス映画。喉が渇いた。
欲しいのは、水なのか、炭酸なのか、アルコールではなさそうな。

と、いうことで、その喉の渇きについての答えは置いておいて、
モノクロの世界から、色のある世界へと、ひっさびさの食べシネ散歩に出ることにしたのです。

あのお方のようこそ!

飛び乗ったのは、東海道新幹線。
進行方向の右列(2列シート)に座り、出発!
東京駅から約45分で三島駅に到着します。
2列シートに座っていると、途中から富士山が見えてきて、テンションは抑えようとしてもあがってきます。
で、三島駅で下車すると、駅のホームから「ようこそ!」と富士山がお出迎え。
これ、言い過ぎでもなんでもなく「ようこそ!」とされるんです!

モノクロの世界から、清々しきカラーの世界へ。
澄み渡る青空と、あの美しき富士山というかお富士さまの姿に心が躍らない人がいるでしょうか。

今回の食べシネ散歩には、友人で整理収納アドバイザーの三ツ井さくらさんにご一緒いただき、
現地に着いてからは、Kuri&Yukiがお仕事させていただいた、三島在住の整理収納アドバイザーでわけるくんの生みの親、関美恵子さんにお世話になりました。

ということで、富士のふもとで食べシネ散歩が楽しくなる極意その1
たまには足をぐーんと伸ばしちゃおう!
富士山に会えたら素直にテンション上げちゃおう!


三島に着いたら、11時開店のおよそ15分前には着きたいところ。
それはうなぎの名店創業60年の「うなよし」さん。
あっ!というまに行列ができてしまい、なくなり次第終了なので、開店と同時に入れたらラッキー!

えっ!? 「昼前からうなぎってヘビーじゃない?」って今、言いました?
何をおっしゃいますやら、新幹線に乗る前からちゃーんと予定していれば
ちゃーんとお腹は、うなぎ殿を迎える準備が整うのですよ。

富士山の伏流水に曝したうなぎは、身がしまり、生臭さがなく美味。
タレも甘すぎず、(予定通り)昼からでもペロリといただけます。

うなよし


富士のふもとで食べシネ散歩が楽しくなる極意その2
おいしいもののためには、躊躇せず腹時計のほうをスケジュールにあわせよう!


店を出たところでもまた、「ちはっす!」と言ってくれるお富士さま。
そして次に向かうのは、「橋」なのです。

吊り橋とボブ・ディラン、みたいな

「三島スカイウォーク」は、平成27年12月に開通した歩行者専用としては日本最長の吊り橋。
ちなみに橋の正式名称は「箱根西麓・三島大吊橋」というのだそう。
橋の上からは駿河湾をのぞみ、伊豆の山が見え、そしてお富士さまが目の前に広がります。

全長400メートル、まあまあ揺れます。人が多ければもっと揺れるそうな。
全長400メートル、まあまあ距離あります。
橋を渡りきると展望デッキの横で、何やらユニークなものを発見!
それは間伐材に花の種が付いたプレートで、橋の上から願い事をしながら投げると、
希望の花が咲いて、願いも叶うかも! というわけです。
旅先(散歩先)では、こういうものに軽々と乗っていくのがまた楽し・・・ですので、1プレート200円。

このプレート、自分で好きなものをおみくじのようにひく仕掛けになっていて、
裏にちょっぴりメッセージが書かれています。
4人でひいたら、4人とも違うメッセージが出ました。
ちなみに、当食べ頃シネマテキスト担当Kuriは「SKY~もっと自由に!」、
イラスト担当Yukiは「WIND~気のむくままに」でした。
もっと自由に、気のむくままに・・・・・・。
そんなわけで、ボブ・ディランもびっくりな感じで、食べシネこれからも続けます(笑)。

復路の吊り橋の上から、このプレートを投げました。
いつ頃、どんな花が咲くのでしょうか。
そして願い事は・・・、あっ! 投げる方向やらなにやらが気になって、願い事忘れてました。
これもある意味、吊り橋効果ということでしょうか。

スカイウォーク


富士のふもとで食べシネ散歩が楽しくなる極意その3
願い事はせずとも、答えは風に吹かれている~♪ 
もとい、モノより思い出、だって普通は橋の上からモノを投げたら怒られますからね。

高いところからお富士さまをたくさん見た後は、
由緒正しきところへ足を向けましょう。
三嶋大社。
大鳥居から総門をくぐって神門、舞殿、本殿へとつづく直線。
単純かもしれませんが、心新たかな気持ちになります。
桜の頃は、それはそれは見事な景観を見せてくれるのだそうです。

三島大社



境内を出て、通りへ向かうと、見上げる先にはやはりお富士さま。
そろそろお暇の時間となった私たちにむけて
「またいつでもいらっしゃいな」と言ってくれてます。

お富士さま、気安く何度も呼んでしまってすみません。
しかも、男っぽかったり、若者っぽかったり、女っぽかったりと
キャラが定まらなくてすみません。でもお富士さまって全く見飽きないのですね。

富士のふもとで食べシネ散歩が楽しくなる極意その4
いつでも空を見上げる、だってそこに日本一の山があるから

「橋の上の娘」のアデルは、物語のはじめは空なんて見上げていませんでしたね。
橋の下の川ばかり見ていた。いや、本当は川も見ていなかったかもしれません。

富士見と名のつく地名や場所は、いくつもあって、でも昔は見えたけれど今は見えないというところも多いですね。
見えなければ見に行けばいいんだ。
そんな当たり前だけどしていなかったことに気づけた今回の食べシネ散歩はここまで。

またふらりと出かけることにいたしましょう。
(Kuri)





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恋するベーカリー

「恋するベーカリー」
「恋愛適齢期」や「ホリデイ」、「マイ・インターン」を手掛けた、ナンシー・マイヤーズ脚本・監督作品。

このタイトルからしたら、そうよね、映画にも出てくるチョコクロワッサンが食べたくなる映画よね。以上。
となりそうなものだけど、まずは物言いをちょいとだけ。

「恋するベーカリー」という邦題に異議あり!
だってね、原題は「It's Complicated」です。複雑な…という意味ですが、
それがどうすると恋するベーカリーなのでしょう。もうこれは、「こういうタイトルをつければ見に来るよね」という、
私たちターゲットに付けられた感ありありですもの。なんか悔しい~~。
(真剣に、多くの人に見てもらうために、考えて決めたプロの方々がいることも十分承知の上ですが)

さて、これで内容がつまらなかったらもっとヒートアップしてしまうのですが、
面白かったので、はい、ここでクールダウンしましょう。
ミックスジュースを用意してください。
そう、野菜や果物を入れてジューサーでまぜまぜして、ゴクゴクといただくミックスジュースです。
緑の葉野菜や柑橘で作った緑のジュース、ベリーやトマトなどが入った赤のミックスジュースと2種類あれば完璧です。

ベーカリーを切り盛りするジェーン(メリル・ストリープ)は、3人の子どもの母親。
長女はまもなく結婚、末の息子も大学をめでたく卒業。
そのタイミングで再会したのは、離婚して10年、今は浮気相手だった若い女とその息子と暮らす元夫・ジェイク(アレック・ボールドウィン)。
同じ頃、自宅の改築を担当する建築家のアダム(スティーブ・マーティン)とも知り合う。

ある夜、元夫・ジェイクと情事に及んでしまったところから、ジェーンの心は揺れまくる。
誠実でやさしいアダムとの関係も気になりつつ……。

ちょっと待ってよママ! おいおいマジかよ、お義母さん! まさか、ホントなのー!?
子ども、婚約者のハーレイ(ジョン・クラシンスキー)や、ジェーンの友人たちの反応はさまざま。

不倫された元夫と不倫とはなんたることなの!と本人も同様を隠せない。
一方のジェイクは、ノリノリだけど果たしてどうなる!?


自分の心、家族の思い、元夫との関係、新しい恋人の存在、
いろいろ混ざって、ただただ甘いとか、ただただ美味しいとかじゃない
ちょっとの苦みや酸っぱさ、灰汁だって感じるかも。
ミックスジュースみたいにね。
飲みやすく加工された市販のミックスジュースにはない複雑な味、
なのかもしれませんよ、人生は。

最後に、この作品がDVD化されて発売されたときには、「恋するベーカリー 〜別れた夫と恋愛する場合〜」
というサブタイトルがついたそうですが、うーん。
やっぱりタイトルについては、複雑な思いがしてなりません。あ。
(Kuri)

恋するベーカリー




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マイ・フェア・レディ

「マイ・フェア・レディ」と聞いたら、何をイメージするだろうか?

やはり主演のオードリー・ヘプバーン、そしてあの大きなお帽子と白と黒のドレス。
もともとの舞台版に主演した、ジュリー・アンドリュースの歌声。
日本で長くこの舞台に主演した大地真央。
♪運が良けりゃ ♪踊り明かそう ♪君住む街角でなどの名曲の数々。
ヘプバーンの歌声は吹き替えで、マーニ・ニクソンが歌っていること。

まだまだ数え上げたらキリがない。
それくらい有名な、今から50年以上前に作られた名作ミュージカル映画だ。
インターミッションが入る長編でもある。

イギリスの下町で花売り娘をするイライザ(オードリー・ヘプバーン)は、
ある日、言語学者のヒギンズ教授(レックス・ハリソン)の目に留まる。
ヒギンズは、話し言葉を聴くだけで、どの地域の出身かを言い当てられる言語学のプロ。
粗雑で訛りのある言葉を話すイライザを矯正して、一人前のレディにできるか否かを
仲良しのピカリング大佐と賭けをすることになった。
教授のマンツーマン特訓の甲斐もあり、イライザは美しい言葉を話せるようになり、お披露目の場へと出ていくが……。


だいぶ手前でストーリーを切ってみた。
ミュージカルだから、場面が動くタイミングや気持ちの高まりに合わせて、楽し気な歌、
伸びやかなメロディーが出てくる。
出てくる曲は、いろいろな形で世に出ているので、耳なじみのものも多い。
ミュージカル曲として有名なものはもちろん、CMなどでパロディ的に使われているものも。

ちなみに、♪運が良けりゃ は、1990年代に所ジョージ出演CMで ♪〇〇で元気! と歌われていたりもした。
アスコット競馬場でイライザに一目ぼれしたフレディ(ジェレミー・ブレッド)が、恋する気持ちをロマンティックに歌う
♪君住む街かど On The Street Where You Liveは、あのプラシド・ドミンゴが歌い上げてもいる。

さて、インターミッションのあたりで用意したいのは、ヴィシソワーズ。
そう、じゃがいもの冷製スープだ。
白く美しいスープに、黒コショウなど仕上げにふって、お上品にいただこう。
クリーミーな味わいの中に、じゃがいもの素朴なうまみが、なんだかイライザに重なるような。

そういえば、映画では例のあのマーメイドラインが美しいドレスを身にまとったイライザが登場する
アスコット競馬場のシーンで、ストップモーションが出てくる。
2016年にアメリカを中心にSNS上で流行した「マネキンチャレンジ」か? という感じで
今、観ると逆にこのシーンが新鮮かも。

さあ、ヴィシソワーズをいただきながら後半のつづきをどうぞ。
足元にはスリッパをお忘れなく!
(Kuri)

マイフェアレディ



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俺たちに明日はない

「俺たちに明日はある」と歌っていた5人組(当時は6人組)は、今年、2016年で解散してしまいますね。
この歌、結構好きでした。

だからというわけではありませんが、アメリカン・ニューシネマの傑作といわれる映画「俺たちに明日はない」。
原題はBonnie and Clyde(ボニー&クライド)です。
実話を元に描かれた作品ですが、このオシャレ感はきっと実話とは違うのだろうなぁなどと思ってみるわけです。

何がオシャレかといえば、ボニー・パーカー(フェイ・ダナウェイ)。
決して派手ではないですが、着こなしがおしゃれです。おおよそ銀行強盗に行くとは思えぬスタイリング。
彼女がいわゆるアメリカ美人のボン・キュッ・ボンッな感じの体型じゃないことも、オシャレだなぁと思います。

クライド・マロウ(ウォーレン・ベイティ)。
お姉さんがあのシャーリー・マクレーンですもの、それがオシャレというのかどうかはわかりませんが、
やはり色男っぷりがいいですね。「中折れ帽はこうやってかぶるんだよ」のお手本と言ってしまいましょう。

自動車泥棒のクライドがボニーと出会い、銀行を襲います。
初めはスリルを楽しみ、見栄をはりたい、そんなところでした。
C・W・モス(マイケル・J・ボラード)やクライドの兄夫婦も仲間に引き入れ、強盗を繰り返す一団になります。
逃げる途中で人を殺めてしまってからは、強盗殺人犯として追われる一行。
新聞にも取り上げられ、懸賞金がかかるようになる頃から、テンポがぐんぐん増していきます。

二人の男女がただただハッピーな感じではなく、気鬱な風を見せるのもオシャレ、なんです。
自動車で逃げるシーンにはコミカルなバンジョーの音が付き、
母親たちとピクニックするシーンは、絵画を見せられているような感じ。

さて、そんなオシャレなアメリカン・ニューシネマを見ながら、
テーブルの上には、麦チョコをパラパラとひろげてみましょう。
甘いけど、香ばしく、硬くもやわらかくもなく、どこか懐かしい味。
食べ始めるとなんだか後を引いてしまいます。
手のひらにいつまでも握っていては、チョコが溶けるし、放り投げて口に入れるには、ちと小さい。
パラパラしているそれは、物語後半シーンにたくさん登場するものを連想もさせてしまうような。

逃げ続ける一行は、クライドと兄のバック(ジーン・ハックマン)の名字パロウから、バロウギャングと呼ばれます。
注目を浴びた彼らの行きつく先は……。

そういえば、昔、「バローギャングB.C.」というアイドル3人組の映画がありましたっけ。
時を超え、あのタイトルって……そこから来ているのかなと知ったわけで、
ちなみに彼らは、デビューから6年ちょっとで解散したのですから、
前述の5人組は長い活動期間だったことになりますね。

おっといけない、話を作品に戻しましょう。
「俺たちに明日はない」は、日本公開から48年もの月日が流れます。
劇中に「俺たちに明日はない」というセリフは出てきません。
でも、「ボニー&クライド」のままだったら、日本でこれだけ浸透したかどうかはわかりません。

甘くはないけど、絶望的でもないこの邦題が、なんといってもオシャレなのではないでしょうか。
(kuri)

俺たちに明日はない



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リトル・ミス・サンシャイン

題して「なんだか愛おしい系映画」。
こういう作品、人気ありますよね。
「リトル・ミス・サンシャイン」もまさに、「なんだか愛おしい系映画」。

タイトルの「リトル・ミス・サンシャイン」とは、カリフォルニアで決勝戦が開催される
平たく言えば、子どものミスコン。
少女・オリーヴ(アビゲイル・ブレスリン)は、繰り上げ当選で、決勝に出られることになって大喜び。
彼女といえば、コロッとまるっとしたメガネっ子。
いつの世も、メガネっ子は、ちょっとおへちゃの代名詞みたいに描かれてきたけど、
今は子どものメガネちゃんって、カワイイ!の代名詞的に注目されてるよね。

ま、それはそうと、オリーヴの家族、なんともすごい個性の集まり。
筆頭はおじいちゃん(アラン・アーキン)。下ネタばりばりで、言いたい放題、やりたい放題で施設を追い出され、
息子一家のもとで暮らしている。オリーヴはおじいちゃんになついている。
パパ(グレッグ・キニア)は、人生は成功してこそ!と、何においても負けを認めない男。それをネタに本を出すと公言している。
妻・シェリル(トニー・コレット)は主婦、夫との仲は良好とは言えない。
そのシェリルの兄で、作家のプルースト研究者のフランク(スティーブ・カレル)は、ゲイの恋人にフラれ自殺未遂をはかり、この一家に連れてこられた。
そして、何も言葉を発しないオリーヴの兄ドゥエーン(ポール・ダノ)は、引きこもり真っ最中。父を心底嫌っている。

役者が出そろったところで、今回はピタパンを用意。
大人になりたくないネバーランドの少年のことではない。
平べったい半円形のポケットみたいなパンのこと。
そしてこのピタパンにはさむ具材を適当に用意しよう。
トマト、ハム、チーズ、アボカドにレタス、そうそうオリーブも。

家族はオリーヴが出場するリトル・ミス・サンシャインコンテストの決勝戦のために、
ポンコツの黄色いミニバスで、カリフォルニアを目指す。
そう、パンがバスで、具材が家族たちって感じね。

道中いろいろある。笑うし、ハラハラするし、しんみりもする。
さて、オリーヴは、無事にコンテストに出られるのか。そして見事優勝を手に入れるのか!?!?!?

パンに欲張って具を詰めすぎると、食べにくかったり、汁がしみてきたりしちゃうピタパン。
でも、具が足りないと、やっぱりちょっと物足りない。
オリーヴと家族を乗せたミニバスのポンコツぶりに大笑いしながら、大口開けて、全種類の具が入った
ピタパンをほおばりながらお楽しみを!
(Kuri)

リトル・ミス・サンシャイン




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