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リトル・ミス・サンシャイン

題して「なんだか愛おしい系映画」。
こういう作品、人気ありますよね。
「リトル・ミス・サンシャイン」もまさに、「なんだか愛おしい系映画」。

タイトルの「リトル・ミス・サンシャイン」とは、カリフォルニアで決勝戦が開催される
平たく言えば、子どものミスコン。
少女・オリーヴ(アビゲイル・ブレスリン)は、繰り上げ当選で、決勝に出られることになって大喜び。
彼女といえば、コロッとまるっとしたメガネっ子。
いつの世も、メガネっ子は、ちょっとおへちゃの代名詞みたいに描かれてきたけど、
今は子どものメガネちゃんって、カワイイ!の代名詞的に注目されてるよね。

ま、それはそうと、オリーヴの家族、なんともすごい個性の集まり。
筆頭はおじいちゃん(アラン・アーキン)。下ネタばりばりで、言いたい放題、やりたい放題で施設を追い出され、
息子一家のもとで暮らしている。オリーヴはおじいちゃんになついている。
パパ(グレッグ・キニア)は、人生は成功してこそ!と、何においても負けを認めない男。それをネタに本を出すと公言している。
妻・シェリル(トニー・コレット)は主婦、夫との仲は良好とは言えない。
そのシェリルの兄で、作家のプルースト研究者のフランク(スティーブ・カレル)は、ゲイの恋人にフラれ自殺未遂をはかり、この一家に連れてこられた。
そして、何も言葉を発しないオリーヴの兄ドゥエーン(ポール・ダノ)は、引きこもり真っ最中。父を心底嫌っている。

役者が出そろったところで、今回はピタパンを用意。
大人になりたくないネバーランドの少年のことではない。
平べったい半円形のポケットみたいなパンのこと。
そしてこのピタパンにはさむ具材を適当に用意しよう。
トマト、ハム、チーズ、アボカドにレタス、そうそうオリーブも。

家族はオリーヴが出場するリトル・ミス・サンシャインコンテストの決勝戦のために、
ポンコツの黄色いミニバスで、カリフォルニアを目指す。
そう、パンがバスで、具材が家族たちって感じね。

道中いろいろある。笑うし、ハラハラするし、しんみりもする。
さて、オリーヴは、無事にコンテストに出られるのか。そして見事優勝を手に入れるのか!?!?!?

パンに欲張って具を詰めすぎると、食べにくかったり、汁がしみてきたりしちゃうピタパン。
でも、具が足りないと、やっぱりちょっと物足りない。
オリーヴと家族を乗せたミニバスのポンコツぶりに大笑いしながら、大口開けて、全種類の具が入った
ピタパンをほおばりながらお楽しみを!
(Kuri)

リトル・ミス・サンシャイン




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リトル・ダンサー

イングランド北部の炭鉱町。ビリー・エリオットは、父と兄、祖母と暮らしている。
炭鉱夫たちはストライキを実施。
町は、イングランドらしい曇った空に覆われていた。

ボクシング好きの父と、結構やんちゃな兄。
この男くさい二人と暮らすなかで、ビリーは祖母の面倒もよく見るやさしい少年だ。
ある日、ボクシングの練習場が、バレエの練習場と合同になった。
そしてひょんなことから、ビリーはバレエの練習に混じる。


コーチのウィルキンソン夫人を演じるのは、今やハリー・ポッターのモリー役でおなじみの
ジュリー・ウォルターズ。
ビリーを決して甘やかしはしないけれど、彼の才能をしっかり見出して、育てていく。

近年大ヒットしたスキレット(鉄製のミニフライパン)があれば、それを用意。
ここで3カ所斜めに切れ目を入れたウィンナーをジュージューと焼き始めてみたい。
火加減にはくれぐれも注意して!
そうしてしばらくすると、跳ねますよね、ウィンナー。
サイドに固めに茹でておいてざっくりカットしたジャガイモも乗せてみて。
味をつけるなら塩とコショウだけで十分。ジャガイモはちょっと焦げ目がつくくらいでいい。

跳ねるウィンナーと、踊ることにめざめ躍動するビリーが重なって、
なんだか勇気が湧いてくる。
もちろん、なにもかもがスムーズに調子よくいくわけもないけれど、
ビリーの友だちとの、なんだか愛らしいやりとりや、おばあちゃんの存在もあって、
希望もしっかり湧いてくる。

ビリー・エリオットの跳躍は、すばらしきラストにつながっていく。
この素朴な味わいが口の中とお腹を満たした時、心もしっかり満たされているに違いない。
(Kuri)

リトル・ダンサー







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八月の鯨

白髪というか銀髪の老女、リビー
口をつけば皮肉ばかり。目が不自由になり、妹に頼らざるを得ない自分をはがゆく思っているのだ。
娘も寄り付かない。
妹のセーラは、姉の面倒をみつつ庭の花を摘み、部屋を整える。亡き夫を今も思いながら。

八月には家の前の入り江から鯨が見えた。「八月の鯨」が。
若い頃の二人は輝いていた。
姉の髪をブラッシングしながら、昔をなつかしみ、今を憂う。
こう書くと絶望しているようだが、彼女たちはそれをゆっくりと受け入れている。
こう書くと達観しているようだが、彼女たちには、やはり抗う気持ちがある。
なんとも人間らしい。
つくづく思う。自分はその時、こんな風にいられるのかと。

映画に出てくる情景はどれも美しい。
目の前の入り江はどこまでもキラキラと輝き、凪いでいるし。
少し散歩に出れば、若い頃、二人の母が植えたあじさいが咲き誇っている。
日本では六月の雨が似合う花というイメージだけれど、八月のあじさいも風情がある。

入り江に向かって大きな見晴らし窓をつけようと提案する妹・セーラに。
「私たち新しいものを作るには年寄りすぎるわ」というリビーの言葉が重い。
そして、この言葉が、物語のラストにあたたかさをじわりと染み込ませてくれる。

テーブルには、全粒粉のビスケットを用意しよう。
その横にはヨーグルトとフレッシュブルーベリーを添えて。
いつどんな来客があっても、出せるのはビスケットくらいのもの。
飾り立てるのではなく、目の前にいる人、目の前にあるものを慈しむことが、
たぶんしあわせなのだよね。

ビスケットを食べると、瞬間、口の中がジュワッとあたたかくなる感じがそれに似ている気がして仕方がない。
(Kuir)

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みんな元気

妻に先立たれ今は一人で暮らす男・父親が主役の映画。
いや、離れて暮らす成人した子ども達も含めた家族が主役の映画。
とりあえず今は答えはいらない。
「みんな元気」

今は広くなってしまった家の主、フランク(ロバート・デ・ニーロ)は、子供たちが久々に集まる週末を心待ちにしている。
最高級の肉を選び、それを焼くためのバーベキューコンロを600ドルで購入してしまうほど。

高級なワインはどれかと店員に尋ねると、「ドイツのフランス産ワインもあれば、フランスからきたイタリアワンもある」という、なんとも皮肉な対応。
それでもフランクはご機嫌だ。

嗚呼、嫌な予感がする。
いや、予感ではなく、確実だ。

案の定、息子や娘から、忙しいことを理由に週末は行けないという、キャンセルの連絡が相次ぐ。
直接もせつないが、留守電に吹き込まれたそれは、あまりにせつない。
だからそんなに張り切ったりしないで、って言ったのに(いや、言ってないが)。

フランクは声を荒げたりはせず、ちょっと眉毛を下げて、困った顔をするだけだ。


せつなすぎるので、テーブルにミルフィーユを置こう。
サクサクとしっとりの組み合わせが絶妙で、キュートなイチゴが乗ったミルフィーユ。

子どもたちが来られないなら、自分が行こう、サプライズで!と思いついたフランクは、持病の薬を持ち、飛行機を避けて、長距離バスで彼らの元を一人ずつ訪ねていく。

ミルフィーユをフォークで食べようとして、お皿をカツンと言わせたりしてしまったことはないだろうか。変に力が入ってしまうのだ。

子どもたちは、父親のサプライズ訪問に困惑する。家族3人、仕事も順調なはずの長女、音楽家の長男、アクターの次女、そして、芸術家になった次男。

ミルフィーユは、一枚ずつ生地をはがして食べると、カスタードとのバランスが崩れる。
バラバラじゃだめなのに。

父親のとった行動と、子どもたちの真実、そして彼らが気づいた思いとは......。

ミルフィーユの正しい食べ方は、倒して横にし、ナイフとフォークで少しずつ切り分けながらがいいのだそうだ。

小津安二郎の「東京物語」へのオマージュとして作られたジュゼッペ・トルナトーレ監督のイタリア映画「みんな元気」を、カーク・ジョーンズがリメイクした今作。
その重なりも、ミルフィーユみたいだ。
(kuri)

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青いパパイヤの香り

ベトナム生まれのトラン・アン・ユン監督の、1993年に公開された作品。
街にベトナム料理店が増え、ベトナム料理好き女子が増えたのも、
この頃なのではないかという気がする。

『青いパパイヤの香り』は、とにかく緑色が美しい。
そして映像がみずみずしい。

奉公人としてある資産家の家に住みこみで働きはじめる少女ムイ。
ムイは、料理の作り方、拭き掃除やおつかいを教え込まれながら懸命に働く。
この家には、夫婦と夫の年老いた母、3人の息子が暮らしている。
奉公人を雇うような家なのだが、家族の関係にはあまり温かいものが通っていない。
その原因とは。
そして月日は流れて成長したムイはやがて・・・・・・。


10歳のムイがとにかくかわいい。
親元を離れて働く彼女の心を癒してくれるのは、庭のアリやカエル、そしてコオロギ。
水を貯めたホーローの洗いおけで手から腕をゆっくり洗うシーンが何度も出てくるが、
その手についた水を、葉にしがみつくカエルにかけてやるムイが無邪気でいい。
みずみずしい少女が、動植物に水を分け合う、そのなんということない行為が
美しいし、少しエロティックだ。

美しい色合いや調度品が並ぶベトナムの家も美しく、そしてそれらをゆっくり映すさまも
また少しエロティックだ。

この映画を観ながら食べるのは、生春巻きをご提案。
ベトナム映画で生春巻きとは、あまりにも単純?
けれど、ライスペーパーから野菜の緑やその他の具材が透けて見えるのは、
少しエロティックでもあるような。
手づかみで食べて、途中につけるスイートチリソースは、チリ多めで少し刺激的に!
(kuri)


青いパパイヤの香り






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